【臨床雑記】 足首の前側に痛みがあり体重かけられないバドミントン選手への組織間リリース®介入の一症例

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―はじめに―
日々臨床で感じていることや思ったことを書き連ねています。あくまでも私個人が体験し考え精査し実感したことです。予めご了承ください。ただ少しでも参考になりお役に立てれば幸いです。
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バドミントン選手。
前に落ちるシャトルを拾うときに、
前に出し踏ん張る右足首の前側に起こる症状について、
組織間リリース®でのアプローチの症例を紹介します。

 

組織間リリース®とは

 

 

◇患者データ

年齢:16歳(高校2年生)
性別:男子
既往歴:足関節捻挫を左右数度/オスグッド(右)

 

◇症状

 

主訴
しゃがみ込むと右足首の前につまり感や痛みが走る。
右足に体重をかけ深く踏み込むと痛みがあるため、
バドミントンでは前に落ちるシャトルに対して右足を前に出し体重をかけるのを躊躇して一瞬反応が遅れてしまうことがある。

状態
患部は内果外果間のやや内側
内果-舟状骨間距離4㎝
モーティステストでの骨性のはまり感なし
つま先立ちでは外側荷重

 

◇治療

 

まずはマルアライメントの改善から行います。

状態として挙げた、
内果-舟状骨間距離が4㎝ありましたので、3㎝以内の距離にすることで、足関節背屈時に距骨が後方に動するようになり足関節の背屈可動域が向上します。



舟状骨内果間距離

※舟状骨内果間距離とは赤丸の前の丸(舟状骨)と内くるぶし後ろの赤丸(内果)の距離のこと。
距骨の前方移動がある(4、5cm程度)と背屈時に距骨の後方への移動がなされず背屈時の制限が生まれてしまいます。

つま先立ちテストでの外側荷重というのは、足首の捻挫のリスク因子となります。
つま先時に母趾球へ体重が載ることが大切で、これにより足首捻挫のリスクは減り、歩行時、ランニング時の母趾球への体重移動が促されやすくなります。

 

組織間リリース®

内果周囲
脛骨上皮膚
後脛骨筋腱
長趾屈筋腱
脛骨神経
長母趾屈筋腱

これにより内果-舟状骨間が3㎝以内となりました。
それに伴って足関節の背屈可動域が向上し、
痛くない方と比べると痛めている足の方が曲がるようになりました。

動きはよくなり、痛みは軽減したもののまだ体重をかけてしゃがみ込むときの痛みは残っていました。

 

関節の位置関係が整っても痛みが残存しているので、ここからは痛みを起こしているところに移ります。
内果と外果の間にはさまざまな神経が通っています。

浅腓骨神経
深腓骨神経
伏在神経

これら神経が他の組織と癒着を起こし、
しゃがみ込むときに痛みをして現れることが多い。

しゃがんだ時に痛みを感じるところを指差ししてもらうと、
深腓骨神経あたりのようでしたのでそこをリリースすると、痛みは治まっていました。

 

 

基本的な施術としては、「アライメント(関節の位置関係)を整えること」から行います。アライメントの不良により痛みを出してしまっていることが多いからです。今回はアライメントを整えても痛みが消失していなかったため、痛みの出るしゃがみ込んだ状態での痛みの箇所を指さしてもらい、そこに介在している神経にアプローチをしました。

 

 

「施術の前後で体の変化が体感できる」
「その体を維持していることが実感できる」

治療家として運動指導者であるMedical training workerとして
対面での取り組み、セルフでできるケア方法の提案などの取り組みといった
目の前の方々の可能性を引き出すお手伝いをしております。

2019年度現在は東京都足立区のメディカルフィットネスサロン「カラダプラス」に所属し、千住スポーツケア整骨院では治療家としてR&Fカラダプラスではパーソナルトレーナーとして活動しております。

活動場所、ご予約は こちら からお願いします。

 

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ABOUTこの記事をかいた人

かつてプロボクサーとして、6年間活躍し最高位は日本ライト級6位。 その競技生活において怪我や体の故障を経験し、 どうすれば怪我や故障をしないですむのか、 どうすれば効率的・効果的に体を動かすことができるのか、力を発揮することができるのか考える。 そんな想いから競技生活を終えた後、フィットネスインストラクターに転身後、柔道整復師となり、 接骨院勤務、整形外科勤務を経て、   2007年 『千住大誠接骨院 』 設立   2008年 『R&F Karada+ 』 (カラダプラス/コンディショニング施設)設立 「痛みへの施術」 「トレーニング指導」 「コンディショニング指導」 それぞれの特長を生かした総合的な視点から、必要最適なアプローチを行える体制を確立。 治してもらう・教えてもらうだけのではなく、 まず自分でもやってみようという 簡単で分かりやすい自分でできる”セルフコンディショニング”を一人ひとりに合わせ提案。 そのうえで、専門家としてサポートしていく姿勢をとり、 選手自身とそして選手を応援するトレーナーや家族に、 セルフメコンディショニングにおける考えを伝え、講師としてもサポートするなど幅広く活動している。