登りに強くなる~片脚立ちを安定させるコンディショニング~

前半の登りで体力を少しでも温存して後半に臨みたいと思いませんか?

山の登りを効率よくこなしていく方法としてのポイントは、この2点と私は考えています。

 

・股関節の可動域の向上(深く曲げる、大きく使える、歩幅を大きくする)
・片足たちの安定性

 

特にこの2つが得られるとより登る時に効率よく体を使うことができ、
腰痛や股関節痛、膝痛などの故障予防にも繋がります。

 

大腰筋

って聞いたことありますか?

ポイントの2つともこの「大腰筋」が1つのキーと考えています。
今日はこの「大腰筋」について解説していきます。

大腰筋とは

大腰筋は胸椎の12 番から腰椎の 5 番、腰椎の 1 ~ 5 番の横突起から小転子についています。
前部線維と後部線維があります。

大腰筋の作用としては、主として股関節屈曲ですが、
股関節外旋、腰椎前弯もあります。

まず股関節屈曲として働きますが、
腰椎についているので、大腰筋が収縮することで椎体の安定性を高める働きもあります。
また筋連結として横隔膜と一緒に連携しますので、体幹のインナーユニットとして重要になります。

歩行速度が速い人は大腰筋の面積も大きいことが検証されています。

 

大腰筋は股関節から背骨についていて、股関節を曲げたり、背骨の安定させる働きがあります。
また体幹を安定させる呼吸の筋肉と繋がっていています。

臨床的には、腰痛患者をみたものとして
痛みがある側の大腰筋と痛みがない側の大腰筋を比較したときに、
痛みがある側の大腰筋が萎縮しているという結果も出ています。
腰痛予防にも大腰筋は重要であろうということになります。

 

「大腰筋」の作用を専門的に解説をしていくとこうなります。

股関節を屈曲するとき、最初は大腿直筋が働きます。だいたい10度~30度で大きな力を発揮します。
そこから屈曲が進むにつれて大腰筋が働くようになります。腸腰筋(大腰筋と腸骨筋)は伸展域でもある程度の力を維持できます。

参考:関節角度の違いによる股関節周囲筋の発揮筋力の変化

 

ここで大切なことは、
股関節をしっかりと曲げていくには「大腰筋」が働くということですね。

その他股関節を曲げていく以外では、腰を曲げたり、またはその逆に反らせたり、背骨を横に倒したり、股関節を外側にねじったりと様々な動きをします。

このように大腰筋を知っていくと、
登山やトレイルランでの登りでは大腰筋がよりうまく使えることがポイントとなりますね。

 

 

ポイントとして挙げた2つについて解説していきます。、

2つのポイントの解説

◆股関節の可動域の向上(深く曲げる、大きく使える、歩幅を大きくする)

 

股関節を深く曲げられるということは、
曲げるための筋力がしっかりとあり、かつブレーキをかけるところがないということになります。

どういうことかというと、
曲げる筋力があっても曲げることにブレーキをかける力が強ければ、しっかりと曲げる、深く曲げることができないということです。

仰向けになって股関節を曲げてみてください。

股関節の正常に曲げられる角度は125度です。

もしそれ以上曲げられる場合は、もしかしたら腰を丸めているかもしれません。
腰を丸めないで125度曲げられるなら問題はありません。

ですが、実際に高いところに脚を持っていくという行為では、体全体が連動していく必要があります。

簡単ですが股関節の曲げる硬さをチェックしていきましょう。

仰向けになりご自身の膝を胸に使づけてください。

お腹にもも(大腿部)がつけばOKです。

もしももがお腹がつかない場合は、ブレーキをかけているところを緩める必要があります。

対処法については後ほど解説していきますね。

 

◆片脚立ちの安定性

鏡の前に立ちましょう。
もしくは写真を撮ってご自身の状態を確認してください。

横からわき腹を下に向かっていくと当たる骨盤のヘリを押さえながら、
片脚を90度持ち上げ片脚立ちをします。

 

≪状態≫

①骨盤の左右の高さが整っています。
②右の骨盤が上がっています。
③右の骨盤が下がっています。

 

≪解説≫

①骨盤の左右の傾きがなく股関節をしっかりと曲げられています。
②股関節を曲げるのにお尻の筋肉がブレーキをかけていて、
骨盤を丸めながら、また右わき腹の筋肉を使って代償しながら脚を持ち上げています。
③支持している左脚が骨盤をフラットに支えることができず、
左にスライドし左脚の外側にもたれながら脚を持ち上げています。

脚を持ち上げるだけでもこのように代償動作が入ってしまうと、あまり使わなくてもいいところに負担をかけながら山を登ることになります。無駄に体力を使い、腰や膝に負担をかけながらとなると快適に山を登ることができません。

 

対策

 

股関節をしっかりと曲げられるようになるには、ブレーキ筋を緩めなければなりません。

ブレーキ筋はお尻です。

お尻のストレッチは1:40~2:50で2種類のストレッチを紹介しています。これを行うことにより先程仰向けになって、ももの前側をお腹につけるテストが、よりももがお腹に近づくことを確認できると思います。

またこちらの記事(最適なストレッチとは~文献・まとめ~ではストレッチについて解説をしております。

 

片脚立ちテストの②

股関節を曲げるブレーキ筋をまず解消していくことから始めます。

そして第2段階では杖や棒などで体を支えながら骨盤の左右差がないようコントロールしながら

片脚立ちを繰り返していきます。

 

 

片脚立ちテスト③

スライドしてしまっている左側のお尻の中殿筋という筋肉が、

片脚立ちを安定させるためにしっかりと使える必要があります。

このような場合はよく以下のエクササイズを紹介されています。

 

私は上記②同様の、杖や棒などで体を支えながら骨盤の左右差がないようコントロールしながら
片脚立ちを繰り返しすエクササイズから案内しております。

このエクササイズは、
行うことは単純ですし負荷も弱いですが、もともと何かしらの影響(ケガや故障など含め)でうまく使えなくなっていることも多々あり、骨盤を左右差を維持した状態で支えることができる感覚を再学習していくことが大切だと考えています。

忘れてしまった感覚を取り戻すこと。
また立って行うこのエクササイズは実際に山に登る行為と同じ状態であることから、目に見えて効果を実感できますので入口のエクササイズとして始めるにはお勧めです。

 

 

またこんなデータもあって、
中高齢者の大腰筋の面積をみると、
日常あまり歩いていない人、あるいは歩行速度が遅い人は、大腰筋が発達していない。
だから、介護予防にも大腰筋を使うトレーニングが有効であるということでした。

大腰筋のトレーニングは大切ですね。

でも歩幅を大きく大股で歩くことや登り坂を登ることであえてトレーニングするというよりも、

日常的に坂のある所を散歩コースにすることや、
ランナーなら坂道ダッシュをすればいいといことです。

中高齢者に向けに記事を書いています私からすると、
大腰筋はこれから先の人生においても大切な要素だと感じています

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ABOUTこの記事をかいた人

かつてプロボクサーとして、6年間活躍し最高位は日本ライト級6位。 その競技生活において怪我や体の故障を経験し、 どうすれば怪我や故障をしないですむのか、 どうすれば効率的・効果的に体を動かすことができるのか、力を発揮することができるのか考える。 そんな想いから競技生活を終えた後、フィットネスインストラクターに転身後、柔道整復師となり、 接骨院勤務、整形外科勤務を経て、   2007年 『千住大誠接骨院 』 設立   2008年 『R&F Karada+ 』 (カラダプラス/コンディショニング施設)設立 「痛みへの施術」 「トレーニング指導」 「コンディショニング指導」 それぞれの特長を生かした総合的な視点から、必要最適なアプローチを行える体制を確立。 治してもらう・教えてもらうだけのではなく、 まず自分でもやってみようという 簡単で分かりやすい自分でできる”セルフコンディショニング”を一人ひとりに合わせ提案。 そのうえで、専門家としてサポートしていく姿勢をとり、 選手自身とそして選手を応援するトレーナーや家族に、 セルフメコンディショニングにおける考えを伝え、講師としてもサポートするなど幅広く活動している。