【なぜ膝つきプランクなのか?】プランクのフォームから考え方について

スタイルを良くしていくにも、
スポーツパフォーマンスを良くしていくにも、
体の中心の幹である『体幹』って大事ですね。

体幹というと「プランク」を思い出す方も多いと思いますが、
ただ長い時間をキープするだけになっていませんか?
よりスタイルを良くしたり、パフォーマンスアップをしていくには、
「固める」、「キープする」ではなく、腹筋を使い分けて使えるようになることが大切と私は思っています。

今回はまずははじめにやっておきたい「体幹トレーニングの基本」をお伝えします。

 

体幹ってどこのこと?

私が所属している日本コアコンディショニング協会(JCCA)では、広義のコア(体幹)をして伝えています。

◆赤いところ
広義のコア(体幹)
体幹部を構成するすべての骨格、それを支えるすべての筋肉、さらに動きの中で変化し得る軸や重心の総称。

◆黄色いところ
狭義のコア(体幹)
(インナーユニット)
体幹の深部にあり、腹腔壁を構成する筋群。横隔膜、骨盤底筋群、腹横筋、多裂筋の4つの筋で構成される。

 

なぜ膝をつくプランクなのか?

膝を浮かしてつま先で踏ん張るタイプのプランクがよく出回っています。
YouTubeでもよく載っているのは、膝をつかないプランクですよね。

 

なぜ膝つきタイプをここで紹介しするのか?その理由

理由は、ももの前の筋肉と外側の筋肉(大腿四頭筋、大腿筋膜張筋)にあります。

膝を伸ばして浮かしておこなうプランクでは、
特に「大腿四頭筋」などで体を持ち上げてしまう行うケースが多いです。

トレイルランニングでは下りでは特に大腿四頭筋は必要な筋肉ですが、

順序としては体の中心に近い股関節を安定させるのに使われる「腸骨筋」、ももを引き上げる「大腰筋」から身に着けていきたいところなのです。

 

「腸骨筋」「大腰筋」を「腸腰筋」と言いますが、これは姿勢保持筋としても活躍しますので、まずは膝をついて行う「腸腰筋」から行い、もも前の「大腿四頭筋」の順序でトレーニングをしていくことが適切かと私は考えます。

ですから体幹トレーニングとして行うのは、「股関節周囲筋を使う」ことを前提としたフォームです。

大腿四頭筋を使うエクササイズは立位で行うスクワットやランジなどがいいでしょう。

 

体幹トレーニングには順番がある

なぜなら私たちが直立になり、歩くというものは、我々脊椎動物”ヒト”にとっては、基本的な機能だからです。

どういうことかというと私たちは生まれてから立って歩くまで約1年前後を通して重力に適応し、誰からも教わることなく立ってあることができるようになります。いわば直立で立って歩くという行為は遺伝子レベルにプログラミングされているのです。

そう考えると、赤ちゃんの運動発達に体幹トレーニングのヒントがあります。

うつ伏せ位では、体幹が安定し、そして体を支えている肩が安定しないと、ものをとることや手を伸ばしたりすることができません。四つ這い位でもお腹(体幹)を空中に持ち上げた状態で肩や股関節が安定しないと、前に進むことができません。

ですから体幹→肩&股関節→さらに末梢という順番にトレーニングしていく必要があるのです。

「頭尾の法則」や、「中枢から末梢の法則」という発達には順番があるということを頭に入れていただくと、、ご自身にとってどのようなフォームで体幹トレーニングをしていくことが有効なのかが分かるかと思います。

 

エクササイズ解説

ここでは、

①プランクのフォーム
②腹筋の使い分け

について解説します。

 

①プランクのフォーム

◆方法

1膝をついたプランクのフォームとして、「後頭部-みぞおちの後ろー仙骨」このラインが一直線になるようにしましょう。

②また肩は引き下げ首を長くするようなイメージで顎をやや引き首の後ろを伸ばしましょう。

※肩を引き下げるとお腹が床に近づくように下がる人はここはこらえどころです。肩をすくめず、引き下げたままで「後頭部-みぞおちの後ろー仙骨」ラインを保ってください。仮に膝をついた状態で肩を引き下げるとお腹を維持することが難しいという方は、膝つきからはじめるといいでしょう。

 

②腹筋の使い分け

下腹部は下半身を安定させるために締め、上腹部は酸素をたくさん取り込むために緩めて大きく呼吸ができるようにします。

◆方法

①肘をついてうつぶせの状態でおこないます。息を吸い細く長く息を吐き続けましょう。

②しっかりと吐き切ると下腹部が締まってくるでしょう。この締まった状態は、体感を安定させる深層筋であるインナーユニットが活性化している状態です。

③この状態を維持しつつ呼吸をしていきましょう。

※はじめは浅く始めるといいですょう。慣れてきたら少しずつ下腹部の緊張を維持したまま呼吸を大きくしていきます。

 

この呼吸方法を維持しながら膝つきプランクを行います。

ベーシックな膝つきプランクですが、マスターするとより巧緻的に体幹をコントロールする力のベースとなるものです。

動画がありますので、こちらを参考にしてください。

 

うつ伏せのエクササイズの前に行っておきたい体幹トレーニングもあわせて紹介します。

赤ちゃんの発達視点で見ると、うつ伏せより前の自;様態である「仰向けでの体幹トレーニング」です。

≪マウンテンスポーツに必要な体幹トレーニングの基本シリーズ≫
➤【第1弾】体幹トレーニングでまずマスターしておきたい【基本エクササイズ】


➤【第2弾】軸作りの体幹トレーニングからの体幹の分離エクササイズ

 

 

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ABOUTこの記事をかいた人

かつてプロボクサーとして、6年間活躍し最高位は日本ライト級6位。 その競技生活において怪我や体の故障を経験し、 どうすれば怪我や故障をしないですむのか、 どうすれば効率的・効果的に体を動かすことができるのか、力を発揮することができるのか考える。 そんな想いから競技生活を終えた後、フィットネスインストラクターに転身後、柔道整復師となり、 接骨院勤務、整形外科勤務を経て、   2007年 『千住大誠接骨院 』 設立   2008年 『R&F Karada+ 』 (カラダプラス/コンディショニング施設)設立 「痛みへの施術」 「トレーニング指導」 「コンディショニング指導」 それぞれの特長を生かした総合的な視点から、必要最適なアプローチを行える体制を確立。 治してもらう・教えてもらうだけのではなく、 まず自分でもやってみようという 簡単で分かりやすい自分でできる”セルフコンディショニング”を一人ひとりに合わせ提案。 そのうえで、専門家としてサポートしていく姿勢をとり、 選手自身とそして選手を応援するトレーナーや家族に、 セルフメコンディショニングにおける考えを伝え、講師としてもサポートするなど幅広く活動している。